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Friday, February 15, 2013

半分まで。

トラウザーズの縫製に入る前に、アイロンでセンター・プレスを致します。
生地の状態で先にプレスする事により、製品完成時に簡単で正確なセンター・プレスが入れられます。

プレスが終わりましたら、まずは後ろヒップのダーツの縫製です。
ダーツにはシンチ・バックが、更にシンチ・バックにはベルト・ループが挟み込まれます。

次にポケットをそれぞれ作っていきます。
後の揉み玉縁ポケットや、
同じく揉み玉縁のウォッチ・ポケット、脇ポケットの作製です。
ポケットが一番手間と時間が掛かります。

オリジナル同様、ウォッチ・ポケットには縞スレーキを使用致します。

スレーキと芯地でウエスト裏のマーベルトを作成致します。
出来あがったマーベルトを付けて、右側はほぼ完成となります。
シンプルなデザインですので、やはりシンチ・バックが良いポイントです。

同様に左半分を作り、左右を合体させれば完成です。
なかなか良い感じに出来上がりそうですので、とても楽しみです!

Tuesday, February 12, 2013

裁断完了です。

トラウザーズの裁断が完了致しました。
デザインやシルエットは勿論ですが、
更に当時の雰囲気を出す為に、使用する生地の種類を増やしました。
内側の股部分にはシックを付けますが、オリジナルと同様に縞スレーキを使用致します。
(シックは、汗や股ズレによる内股の摩耗を防止する補強布の事です。)
 股のこの菱形の部分です。
当時のトラウザーズには時々見られますが、部分使いの縞スレーキがお洒落です。
右腰のウォッチ・ポケットの袋布にも縞スレーキが使われております。
ポケットの袋を濃いめのベージュにしましたので、今回はそれに合わせて暗めの縞スレーキに致しました。
黒×茶の渋めのストライプです。
このような感じになります。
内側の仕様ですので外からは全く見えないですし、シルエットに影響するわけでもありませんが、
こういうちょっとしたディテールに古臭さを感じ、惹かれてしまいます。

Friday, February 8, 2013

トラウザーズの生地と資材です。

今回サンプルに使用する生地は、チャコール・グレーの中肉厚のオックスにしました。
グレー色がスーツのイメージですが、よりスポーティでカジュアルに着たいと考え、色はスーツ定番のチャコール・グレーのままに、素材をウールでは無くコットンにしました。
織りは通常のオックスですが、タテ糸に黒、ヨコ糸にライトグレーの杢糸を使用したシャンブレーになります。

腰裏やポケット袋にはオリジナル同様に綿スレーキを使用します。
オリジナルは生成り色ですが、
汗染みや汚れが余り目立たないように、少し濃いめのベージュ色のものを使用致します。

ウエスト裏にはマーベルトと言われる腰裏が付きます。
出来合いのものも有りますが、今回は綿スレーキと厚手の芯で作製します。
マーベルトを作製する分、作業工程が多くなってしまいますが、
バイアス(斜め)に使用した生地がウエストによく馴染みますのでとても履き心地良く、
見た目も美しい仕様となります。

オリジナルに付く釦は木製のものが付いており、雰囲気は良いのですが、
実際の使用にあたって割れたり欠けたりする事が心配になります。
耐久性や耐洗濯性を考え、今回は似寄りの形状の樹脂製釦に致しました。

仮縫い後の修正を終え、細かい型紙も完成致しましたので、
これから裁断、サンプル作製に入ります。

Wednesday, January 30, 2013

トラウザーズ仮縫いです。

1910'sタイプのトラウザーズ。
パターンが出来ましたので形の確認のため、仮縫いです。
 形を見るだけなので、履ける必要最低限の縫製で仮縫いです。
いくつか修正していますが、オリジナルと比べて見た目の違いは殆どありません。
早速、履いてみます。
私物資料を履いた時に尻下部分に出ていた過剰なゆとり(シワ)は、修正して程良いゆとりに
履いていて見栄えも良く、バッチリです。
10'sのカタログです。かなり近い雰囲気。

トラウザーだけではちょっと地味なので、
上に、企画中の英国軍の4つ釦のジャケットを羽織ってみます。
時代はまだまだイギリスの影響が色濃く残る1900年代初頭のアメリカです。
そんな時代のトラウザーですので、60年代のアイビー・ジャケットの基でもあるイギリスのスクール・ジャケットやサック・ジャケットとは相性良く、同じ源流のこのジャケットともよく合います。
サンプルが出来たらまたアップ致します。

Tuesday, January 8, 2013

資料からの推測

先日から紹介しているトラウザースですが、
資料の画像等で気付いた方もいるかと思いますが、
よくよく見ると、センタープレスが曲がっています。
実際はプレスが曲がっているのではなく、タテの地の目の取り方の問題です。

本来、設計上の中心にタテの地の目を合わせて生地を裁断しますが、
この資料は脇線に地の目を合わせている為、センター・プレスが曲がって見えてしまいます。
無地ならまだしも、せっかくのストライプが台無しです、。

脇に地の目を合わせたのは生地効率を考えての事だと思います。
セルビッチ(ミミ)付きのジーンズと一緒ですね。
以前紹介したラブラドールパーカでも同じ様な説明をしています。以前のブログはこちらから。
前開き部分もこのように取った方が効率が良かったのでしょう。
タテヨコ逆の地の目です。
裏の仕様は手縫い部分が2か所だけでとても少なく、
大部分をミシンで縫えるように簡略化された作りになっています。
縫い代処理のロックミシンも通常は生地の色に合わせて糸の色を変えますが、生成り一色です。
糸を変える必要が無いので工程が少なく済みます。
ポケットの袋も2工程かかる袋縫いではなく、ロックミシンで一発。

他にも色々ありますが、このトラウザーは、見た目と仕立ての良さを追求したテーラー・メイドでは無く、
作業効率やコストなどの量産性を重視したジーンズ同様ワーク向けのアイテムだったのでは、
と推測されます。
ただ、形がスラックス・タイプで生地もドレス寄りのストライプなので、
ワーカー達の制服だったり、ブルー・カラー向けのお洒落着だったのかもしれません。

こんな感じで、形や仕様、仕立て、使用している生地などから色々なことが推測出来ます。

きちんと仕立てられたテーラー・メイドではありませんが、
現在の常識ではありえない生地の使い方や縫製仕様など、
当時の背景が分かり易いアイテムもとても面白く、勉強にもなります。

良いところは残しつつ、直すところは修正してサンプルに活かしたいと思います。