Friday, July 27, 2012

Hunting Cap の比較です。

先週に引き続き、ハンティング・キャップです。
美女に試着して貰って比較してみました。

ブラウンの方が試作予定の後ろにダーツが入るタイプで、
ベージュが1枚接ぎのタイプです。

正面や斜めから見てもほとんど差は有りません。
元々は8枚接ぎだったハンティング・キャップが省略・改良されて出来たバリエーションの一つですので、どちらも定番のキャスケットと雰囲気が似ています。
脇や後ろから見ると2つの違いがよく分ります。
ブラウンの方は、真横の接ぎと3本のダーツが8枚接ぎを思わせる丸みのあるシルエットです。
ベージュの方は、ダーツが無くトップとサイドのみの構成のため丸みは少なくシャープな形です。
後ろから見た時もフラットで、柄生地であれば良く映えますが無地だと少し物足りない感じです。
どちらが良い悪いと言う事は無いのですが、
今回は柄物だけでなく無地の物も欲しいのでダーツが入るタイプの方でいきます。

 
 次は、ブラウンのキャップと同様の構造でクラウンが小さい物との比較です。
重ねてみるとこの位の差があります。

今度は私が試着してみました。

同じ形ですがクラウンの大きさでこれだけ違って見えます。
左と比べると右はいわゆる"ハンチング"のイメージですね。
ゆとりが少なく、より頭の形状に沿った形をしていますがその分浅めです。 
 別々に被ってみている時にはどちらも良いなぁと思っていたのですが、。
こうして比較してみると、
左はクラウンが大きく深く被れるので顔が出る面積が小さくなりますが、
右はクラウンが小さく浅いので顔が出る面積が広くなり、ただでさえデカイ顔がより大きく見えます・・・。

ブラウンの方の大きさに決定です!

サンプルが完成したらまたアップ致します。

Saturday, July 21, 2012

Hunting cap

アウトドアやスポーツのスタイルには欠かせないハンチング・キャップ。
単純にハンチングといっても様々な形があり、
今回はその中から何種類かご紹介したいと思います。



まずは、 WARP AND WOOF のスポーツ・キャップ。
定番のキャスケットも同様ですが、8枚接ぎのハンティング・キャップです。
8か所の接ぎが綺麗な曲線を描き、全体に丸みとゆとりのあるシルエットが特徴です。



次に、1ピースのハンティング・キャップ。
 トップ1枚とサイド部分で構成されたシンプルなキャップです。
トップに接ぎが無いため、チェックやストライプなどの柄が良く映えます。
映画インディ・ジョーンズのあのハットで有名なハーバート・ジョンソン製。
20世紀初頭にはブルックス・ブラザーズにも帽子を供給していた英国の老舗です。



こちらは、良く見られる定番の形です。
一般的にハンチングのイメージが強いのがこの形ですね。
 ダーツが後ろ中心に1本と、脇から後頭部にかけての切り替えが入ります。
サイドの膨らみが少なく、頭に沿った形です。
古着でもよく見かけますが、なかなか形の良い物には出会えません。



最後の2つもベーシックなハンチングの形です。
メーカーは違いますが同じ構造のものになります。
 パッと見は接ぎが無い1ピースのキャップと似ていますが、
トップの後ろ側はサイド部分との切り替えが無く、被り口まで続きます。
後ろは頭に沿うようにダーツが3本入ります。
トップが平らで有りつつ、立体的でとても綺麗なシルエットです。

数多くのバリエーションの中で今回4種類ほどご紹介しました。
実際着用してみて、最後の2つが被り易くしっくりきます。

ノーフォーク・ジャケットやライディング・ジャケットなどのクラシックなスタイルは勿論ですが、
普段のカジュアルなスタイルにも持ってこいです。

只今、秋冬の製品化に向けて試作中です。

Friday, July 13, 2012

アイビーには欠かせないジャケットです。

アイビーやアメリカン・トラディショナルにはジャケット(ブレザー)が欠かせない存在です。

元々は、モーニングコートから変化したテニスやクリケット用のジャケットから来ているとされているスポーツ・ジャケットの一つです。

一般的にⅠ型ジャケットと言われる形で、
胸ぐせのダーツが入らないストレートぎみなシルエットが特徴です。
肩は薄めの肩パッドが入った丸みのあるナチュラル・ショルダー。
間隔が広めの3つ釦は上2つ掛けか中1つ掛け。
ラペルはノッチドラペルでラペル巾は細めです。

左胸には箱ポケット。両脇はフラップ付きのパッチポケットです。
衿や前端、肩、後中心にはステッチが入ります。
 袖口の釦は2つが一般的ですが、資料の釦が劣化して割れてしまって分かりづらいので、
 友人のお店ReCollectに良いジャケットがあったので写真を撮らせて貰いました。
袖口の釦はこんな感じです。
後ろはセンターベントでモーニングの名残りでもあるフックドベントが入ります。


ワードローブには欠かせないアイテムではありますが、
当時のビンテージを探しても、形、サイズ、ディテールがドンピシャなものにはまず出会えません。
自分用の物も欲しいので、来春に向けてこんな企画が出来れば、と思っております。

Monday, July 9, 2012

SPANISH COLLAR COAT

ダッフルコートやピーコートなどは冬のド定番のオーバー・コートですが、
それら以外に今とても気になるアイテムがあります。
それが今回ご紹介するスパニッシュ・カラー・コートと呼ばれるコートです。
カジュアルではもちろん、防寒性の高さから屋外でのスポーツ観戦服(スペクテイター・コート)としても用いられたようです。
アメリカでゴール・コート(GOAL COAT)と言われることがありますが、それが正式な名称なのかどうかは不明です。
日本ではスパニッシュ・カラー・コートやドンキー・コートが馴染みがある呼ばれ方でしょうか?
これは日本独自の名称で当時VANが作り出した造語が広まって定着した為らしいです


このコートの大きな特徴として、太糸を使用した厚手の大きなリブ衿です。
衿先にはレザータブを付け、ボタンダウンの要領で留めて風でのバタつきを抑えます。
タブどうしを留めればタートルネックにもなり、首元の防寒は完璧です。
ボタンはグローブをしていても着脱が楽な本革のバスケット・ボタンが付きます。
袖はコンチネンタル・ショルダー言われるドロップショルダーで
袖山の縫い目が無い分雨の侵入を抑えてくれます。
シャーロック・ホームズでおなじみの雨除けのケープとコートが合わさったインバネス・コートを思わせますね。
表地の素材は、風を通し難く保温性も良い優れたコットン・コーデュロイ。
表面の起毛によって撥水効果もあります。
裏地はボアやウールのものが多く、とても暖かです。
さすがに屋外で長時間過ごす事を考えられています。

ディテールや素材一つ一つとても凝った造りです。

大きなリブ衿や袖の切り替えなど他にはない独特な存在感に魅力を感じます。

今年の冬に気になるアイテムの一つです。